みなさん、「流鏑馬(やぶさめ)」はご存知ですか?ご存知な方もいらっしゃるのではないかと思います。そうです、ご想像の通りです!走っている馬に乗りながら的を目掛けて弓矢を射るあれです!よくテレビで見かけますよね。あれは、「騎射(きしゃ)」と言います。そして騎射ほどテレビに出ているわけでもなく割りと地味ですが、実は騎射に対して「歩射(ほしゃ)」というものがあります。こちらは馬に乗らずに弓を射るもののことです。
小笠原流鎌倉古式弓道保存会とは、鎌倉時代より受け継がれてきた小笠原流の歩射の伝統を後世に伝えていこうという団体です。昭和55年6月に故蔵並庄司会長の元に結成されて、現在は有井弘臣会長のもと、32名の会員で構成されています。そもそも歩射は流鏑馬とともに鎌倉時代の弓道の稽古だったそうです。現在は、小笠原流の第31世である小笠原清忠さんにて継承されています。お住まいは鵠沼海岸のようです。湘南ですね!
本日、取材をさせて頂いた落合さん。実は、元は誰もが知っている、日本を代表する超有名企業のSEをやられていたんですって。でも今は、会社が変わっていくのを一緒に見て行きたいという気持ちがあり、独立してシステムコンサルタントをなさっているそうです。本日、取材をさせて頂いていて落合さんから感じたことは「普及」と「育成」。「とにかく、伝統を後世に伝えたい。その為に、若手を育成したい。」というもの。そのモチベーションはどこから来るのか?聞いてみました。「第31世小笠原清忠先生への気持ち」とのお返事。よくよく聞いてみると、小笠原清忠宗家は弓馬術礼法小笠原流を伝える為に、日本全国を飛び周っているとのこと。言葉では簡単でも、その準備片付けは装束や道具が多いだけに並大抵のものではないそうです。できるだけ門人に負担をかけず小笠原流を広めたいという宗家の生き方に動かされて、小笠原流発祥の地である鎌倉で残りの人生を少しでも小笠原流に貢献したいという気持ちで今やっていらっしゃるそうです。落合さんも昨年腰の手術をして、満足に動ける体ではないのですが、その気持ちだけでやっていらっしゃるとのことです。頭が下がります。ん〜いい話です!落合さん、これからもがんばってください!
本日お話を伺った落合さんは平成元年に入門し、以来ずっと小笠原流歩射をされていらっしゃるとのことです。歩射とは、先ほど馬に乗らずに弓を射るもののこととご説明しましたが、「草鹿式(くさじししきと読むそうです)」を例に取ってもう少し具体的にご説明します。約20m離れた鹿の的にはいくつかの白い○があります(それぞれに名前がついています)。それらを狙い射るというものなのですが、ルールとしては、的を目掛けて矢を射った後にどこに中ったのか奉行(審判)が射手(弓を射る方のことです。「いて」と読みます)に確認し、射手の答えが正解だと中りになるという極めてシンプルなルールなのです。ちなみに矢の先は鏑(かぶら)が付いて丸くなっており、ささらなくなっているのです。
まぁでも、そうは言っても弓を射った後に宣言するのだったら、簡単じゃ〜ん!!なんて思っていたのですが、甘く見過ぎてました。射手の隣から一連の動きを見ていたのですが、的のどこに当たったのか矢が速過ぎて全くわかりません。射手もベテランにならないと、なかなか思ったところに射れないし、どこに中ったかわからないようです。落合さんも18年ほどのキャリアをお持ちなのですが、何とか人前で射られるようになるまで10年はかかったとおっしゃっていました。ん〜・・・ルールはシンプルでも実際にやるとなると難しいものなのですね〜。歩射を見てて面白いなと思ったのが、射手も審判も昔の候(そうろう)言葉で話すことです。それを聞いてるだけでも面白いな〜と思いました。
現在、会員は32名いらっしゃるのですが、その多くは60代以上の方のようです。落合さんも平成元年の入門というキャリアながら、まだまだ若手とのこと。そうです!現在の小笠原流鎌倉古式弓道保存会の課題は後継者不足!!近隣の弓道部がある高校には声をかけているそうなのですが、なかなか若手が集まらないのが悩み。そこで、小笠原流鎌倉古式弓道保存会では随時会員を募集しています!ご興味のある方は是非ご連絡を!!初心者大歓迎とのことです!!